谷山浩子 Discography Guide

文/長井英治

天空歌集

1993年5月21日

キャニオン/AARD-VARK
PCCA-00444

紙ジャケットシリーズ
2011/9/14
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
YCCW-10149
(Blu-spec CDTM仕様)

  1. 休暇旅行
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  2. 約束の海
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  3. トマトの森
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:斎藤ネコ
  4. 小さな魚
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:倉田信雄
  5. 三日月の女神
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  6. クルル・カリル(扉を開けて)
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:丸尾めぐみ
  7. 光る馬車
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:斎藤ネコ
  8. マギー
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  9. やすらぎの指環
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:渡辺等
  10. ひとみの永遠
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:斎藤ネコ

アルバム解説

このアルバムが発売された1993年はCDが普及し音楽を伝えるメディアのインフラが整い、CDバブル時代にさしかかろうとしていた時期。発売されるシングルにはタイアップが付き、ミリオンヒット連発の、言うなればアーティストが作家性を消費していた時代。そんな音楽業界全体が数字に浮かれていたまっただ中に『天空歌集』はリリースされた。そんな音楽業界バブルに我関せず谷山さんの姿勢とぶれることのない芯がうかがえる個性的な1枚だ。前作『歪んだ王国』が大作だったため、一見地味に見えてしまうかもしれない作品だが、アルバムの体幹がしっかりしている。ジャケットのアートワークや縦書きの歌詞カードを含め、職人谷山さんを感じる1枚。白谷山フリークとしては「トマトの森」や「小さな魚」のような美しい曲に惹かれる。谷山さんの代表作「カントリーガール」を彷彿とさせる、心がホッとする曲。

谷山浩子さんの一言

「名曲揃いのアルバムだと思います。白系なイメージで、『歪んだ王国』とは対になっています。ジャケットは早川司寿乃さんの描き下ろしで、とても好きなイラストです。縦書きの歌詞は筋肉少女帯のアルバム『サーカス団パノラマ島へ帰る』の歌詞カードを見て、縦書きがすごく素敵だったので、真似しました。ジャケットの不思議な文字はネパールやインドで使われているデバナーガリー文字で「HIROKO TANIYAMA 天空歌集」と書いてあります。この文字の美しさに惹かれて、本を買って書き方を独習しました。」

銀の記憶

1994年7月21日

キャニオン/AARD-VARK
PCCA-00617

紙ジャケットシリーズ
2011/9/14
ヤマハミュージックコミュニケーションズ
YCCW-10150
(Blu-spec CDTM仕様)

  1. ひとりでお帰り
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:斎藤ネコ
  2. 銀の記憶
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  3. ガラスのラビリンス
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  4. かくれんぼするエコー
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  5. 月見て跳ねる
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子

  6. 作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子
  7. 月と恋人
    作詞:谷山浩子 作曲:上野洋子
    編曲:渡辺等
  8. 夜のブランコ
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:倉田信雄
  9. Miracle
    作詞:谷山浩子 作曲:上杉洋史
    編曲:斎藤ネコ
  10. 二人目の人類
    作詞:谷山浩子 作曲:谷山浩子
    編曲:石井AQ・谷山浩子

アルバム解説

『銀の記憶』は秋の雨が似合う気がする。雨の歌が収録されているわけではないが、全体的にメロディのきれいなバラード系の曲で統一されており、静かで少しひんやりした空気感がそう思わせる。オープニングを飾る「ひとりでお帰り」は、夜中にひとりで聴いていると、自分しか観客のいないコンサートホールで歌ってもらっているような錯覚に陥る。「鏡」はROLLYさんのギターソロをフィーチャーしたバージョンを聴いてみたいと思わせる「これぞプログレ!」。アコースティック・ギターで歌われる優しい印象の「Miracle」に何度涙したことか。シングル発売された「夜のブランコ」はアルバム『水の中のライオン』収録のものとは別バージョンの新アレンジ。これ以降、先日発売された「同じ月を見ている」まで18年間、シングルは発売されていない。アルバム全体を包むサウンドの体温は決して高くないのに、温暖系の光を感じる。冷たい秋の雨が降る日に部屋で聴くと、このアルバムの良さが数倍も感じられる。

谷山浩子さんの一言

「このアルバムは秋・冬のイメージ。静かなバラード系の曲が多いです。冒頭から2曲、名曲が続きます(笑)。(「ひとりでお帰り」「銀の記憶」)。「夜のブランコ」はシングル発売するためにアレンジを変えてレコーディングしました。このアルバムのレコーディングを真冬で、大雪が降った日もあったので、雪のイメージもあります。90年代のアルバムは自分で納得して作った作品が多いので、好きなアルバムは多いですね。」